ダイヤは「愛の果実」と言われるように愛を繋ぎとめる鎹の役をはたす物だが
御互い我慢出来なかったり、物事の考え方の小さい違いが亀裂を生み出し、
その亀裂が二人の間に深い溝を作ってしまう。

完全に愛せなくなればその人の短所に何故
早く気付けなかった自分に腹立つ気持ちも分ります。

離婚してしまったカップルが結婚指輪を売りに来るのです。

「こちらとしても笑えないんです。

愛の終焉を見届ける事になると言う事がどんなに辛いか。

東京でダイヤを買い取ったとしても一万円以下なんですよ。

感情移入はしないようにと上司に叱られてます」と新人の買取業者はそう答えた。

「結婚指輪のダイヤ買取はまさしく心理戦である」

とそう答えた上司は

「これはビジネスだ、ビジネスに私情はいらない」

と言い放つ、少し前に女性に疎い査定員が困り顔で

「どうしましょう、査定金額が低いと泣き出したんですあの女性、もう手には負えませんよ」

と逃げ腰でどうしようもない実態に上司が対応した。

泣く依頼者に一喝「泣いたふりしても査定額は上がらないの!」と凛々しくその場をまとめた。

姑息な依頼者に苦悩するとは参ったものだ、新人教育にも一層力が入る。